正社員としての雇用先を探しても、書類選考や面接で落とされてしまったり、晴れて採用されて働き始めてみたものの、職場の雰囲気に馴染めずに辞めてしまったというケースはよくあるのではないだろうか。紹介予定派遣は、そういった悩みの解決に役立つ制度だ。紹介予定派遣とは、派遣社員として最長6か月間派遣先で業務を行った上で、派遣先に正式に正社員として雇用してもらう制度のことだ。つまり、一定期間の業務をこなしながら、その会社が働きたい職場であるのかを見極めることが可能になる。一方、会社側もその期間の仕事ぶりをみて、正式に雇用すべき人材かを知ることができる。ただし、将来的に正社員として雇用することを前提としている働き方なので、書類選考や面接がある場合が多いようだ。
正社員として就職先を探す場合、企業は実務経験があり、即戦力となる人材を求める傾向にある。しかし、紹介予定派遣の場合は、一定期間の働きぶりを見てから正規で雇用するかを判断されるため、将来性やポテンシャルの有無が重視される傾向にある。そのため、最初から正社員の雇用先を探すよりも、書類選考や面接が通りやすい点は求職者にとっては嬉しいポイントだ。派遣会社のサポートもあるので、心強いのではないだろうか。
また、働きながらその職場が自分自身に適しているかを判断できるため、就職してから後悔することも少ない。ただし、一般的な派遣社員は、基本的に最長3年間働くことができるが、紹介予定派遣の場合は6ケ月という期間になっているので、どんなに気に入った職場でも、お互いの合意が得られなければそれ以降は勤務が続けられなくなる。しかし、そんなデメリットを超えるメリットがあるため、安定した正社員の就業先を探す手段の一つとして紹介予定派遣はおすすめだと思う。